南江駅話(読み)なんこうえきわ

改訂新版 世界大百科事典 「南江駅話」の意味・わかりやすい解説

南江駅話 (なんこうえきわ)

洒落本北左農山人(きたさのさんじん)作。1770年(明和7)刊。1冊。南江は品川をさす。吉原通つう)を誇る半可通(はんかつう)酔無が,3人の友人とともに初めて品川に遊び,女に冷遇されるのと,友人の一人袖浦(しゆうほ)がなじみの女に好遇されるのとを対照的に描いている。最初にこの4人の人柄の説明がなされ,人物を類型的性格にあてはめて描く洒落本のゆきかたを示す。品川取材の最初の洒落本として注目される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 水野

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む