半可通(読み)ハンカツウ

デジタル大辞泉 「半可通」の意味・読み・例文・類語

はんか‐つう【半可通】

[名・形動]いいかげんな知識しかないのに通人ぶること。また、その人や、そのさま。「半可通な(の)知識をふりまわす」
[類語]知ったかぶり生意気こざかしい利いた風小生意気ちょこ才しゃらくさい小癪こましゃくれる鹿爪らしい

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精選版 日本国語大辞典 「半可通」の意味・読み・例文・類語

はんか‐つう【半可通】

〘名〙 (形動) 未熟なのにいかにも通人らしくすること。きいたふうをすること。また、そのさまやその人。半可半通。半可者。
洒落本傾城買二筋道(1798)夏の床「(ほれ)どころなきほど己(うぬぼれ)の未至通(ハンカツウ)

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世界大百科事典(旧版)内の半可通の言及

【通】より

…そこから〈大通(だいつう)〉の語も生じ,明和・安永と盛んに〈大通〉賛美が行われたのち,反省期を迎え,天明期に入って〈大通〉のイメージの中にあった豪気さ,放胆さが消え,多分に常識的,小市民的な〈通〉の理念が生じた。一方で,己ひとり通人なりと誇らしげな人物を指す〈半可通(はんかつう)〉(野暮(やぼ))という語も生まれる。洒落本はもっぱらこの〈半可通〉をうがちの対象として登場させ,滑稽を摘出することに成功している。…

【野暮】より

…世態人情の機微に通じず,言動がすべてにわたって洗練されていない人,遊里の事情に不案内な人のことをいう。〈野暮〉と〈通〉はその世界を全く異にしているため,修行しだいでは〈野暮〉から〈通〉への変化も可能だが,〈半可通(はんかつう)〉は〈通〉の範疇の中にありながら目ざす方向が〈通〉とは逆であるため,かえって〈通〉から遠ざかることになる。洒落本の世界では,より滑稽な存在として,〈野暮〉よりも〈半可通〉に関心が持たれることが多く,その人物像も生彩に富んでいる。…

※「半可通」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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