山川 世界史小辞典 改訂新版 「南海郡」の解説
南海郡(なんかいぐん)
秦漢時代,現在の広東省に置かれた郡。秦の始皇帝の時代の前214年,秦は百越(ひゃくえつ)と戦争をして桂林,象(しょう),南海の3郡を置いた。前206年秦が滅んだときに趙佗(ちょうだ)によって南越が建国されたが,前漢の武帝によって滅ぼされ,再び南海郡が置かれた。『漢書』地理志によれば,紀元前後の前漢末の全戸数は9613,人口数は9万4253と記録されている。郡治は番禺(ばんぐう)(広州)に置かれた。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報