南部旧路(読み)なんぶきゆうろ

日本歴史地名大系 「南部旧路」の解説

南部旧路
なんぶきゆうろ

黒石北方高館たかだて山形やまがた豊岡とよおかの両方面から七戸しちのへ(現上北郡七戸町)方面に通ずる山越間道。寛政七年(一七九五)の「津軽俗説選後拾遺」に「むかし今の濁川通りの南部道はなし、糠の嶽の谷合に南部より通ふ道ありといへり」とある。天正一三年(一五八五)浅瀬石あせいし城攻略を目的とした下名杭(長杭)日向守麾下の南部方の軍勢が通った山道で、「津軽一統志」に「其勢三千余糠檀コウダの嶽とヒルカイ山の中間烏長根と云大切所を打越黄檗キワタヵ平へ掛り黒森山の麓黒石の東欝虫野ウツクイノに陣を取る」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android