南部旧路
なんぶきゆうろ
黒石北方の高館、山形の豊岡の両方面から七戸(現上北郡七戸町)方面に通ずる山越の間道。寛政七年(一七九五)の「津軽俗説選後拾遺」に「むかし今の濁川通りの南部道はなし、糠
の嶽の谷合に南部より通ふ道ありといへり」とある。天正一三年(一五八五)浅瀬石城攻略を目的とした下名杭(長杭)日向守麾下の南部方の軍勢が通った山道で、「津軽一統志」に「其勢三千余糠檀の嶽とヒルカイ山の中間烏長根と云大切所を打越黄檗ヵ平へ掛り黒森山の麓黒石の東欝虫野に陣を取る」とある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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