原価低減活動(読み)げんかていげんかつどう(その他表記)cost reduction activity

知恵蔵 「原価低減活動」の解説

原価低減活動

様々な視点手法により原価を低減させるための総合的な活動のこと。低減対象となる原価の構成要素は、原材料費、労務費、設備の減価償却費、開発費用の配賦費、流通費など多種多様である。したがって、この活動の開始にあたっては、低減目標(金額、低減率)に応じた原価要素の洗い出しや、活動体制(組織、チーム)、メンバー、期限などを明確にして計画的に推進する。また、原価低減活動を推進するためには目標原価の設定が必要となる。目標原価とは、企業の収益を維持、向上させるために、ビジネスに必要な商品の原価に与えられた目標のこと。新製品やモデルチェンジの開発開始時点で当該製品の原価目標を設定するケースがほとんどであるが、企業の収益改善のため、現行製品の目標原価を再設定する場合もある。商品の価格は顧客が決めるが、原価はその企業の開発、生産、購買の考え方などの企業体質によって決まってくる。

(大鹿隆 東京大学ものづくり経営研究センター特任教授 / 藤本隆宏 東京大学大学院教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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