原質思念(読み)げんしつしねん(その他表記)Elementargedanken

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原質思念」の意味・わかりやすい解説

原質思念
げんしつしねん
Elementargedanken

ドイツの民族学者 A.バスティアンが『歴史における人間』 (1860) その他著述で強調した仮説。人間的心性は根本的な同質性をもち (原質思念) ,民族ごとの文化相違はその「原質思念」が地理的条件差異に対して反応して現れた「民族思念」によると考えた。バスティアンは,特に原始的状態で「原質思念」が根本的に働くとし,文化伝播の考えに批判的であった。この考え方は,当時の進化論的時代にあってきわめて独創的であった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む