内科学 第10版「その他」の解説
その他(中枢神経系疾患)
Parkinson症候群や脳卒中などで嚥下障害を起こすことがある.誤嚥のリスクがあり経口摂取が困難な場合は経管栄養が行われたりする.また腸管蠕動低下により悪心・嘔吐,食欲低下,便秘などの症状を生じることがある.特に長期臥床者や抗精神病薬併用者では腸管蠕動低下により腸管の拡張と高度な便秘を伴うことがあり,ときにS状結腸軸捻転をきたすことがある.典型例では腹部単純X線でcoffee beans signを認め,緊急内視鏡による整復が必要である.再発を繰り返すことが多く,難治例や絞扼例では外科手術が必要となる.[安藤貴文・後藤秀実]
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報