又重野(読み)またしげの

日本歴史地名大系 「又重野」の解説

又重野
またしげの

盛岡藩の藩営九牧の一。又重村(現倉石村)から五戸ごのへ(現五戸町)を経て下市川しもいちかわ(現八戸市)に至る五戸川左岸の丘陵地に位置し、北を奥入瀬おいらせ川が流れる。正保四年(一六四七)の南部領内総絵図に又重野とみえ、「郷村古実見聞記」に「一同郡(三戸郡)五戸御代官処 又重野長六里斗、横二里斗」とある。永正(一五〇四―二一)の頃の糠部九箇部馬焼印図(古今要覧稿)に「石沢印かた車如此委細見絵図、領主佐藤方の印也」「中伊手印雀」「またしげ印同」とみえ、石沢いしざわ村・中市なかいち村・又重村(現倉石村)にこの頃から牧野が開設されている。「奥隅馬誌」によれば三代藩主南部重直代に又重兵部より献ぜられ、藩営牧として開設されたものとも、正保三年(一六四六)の開設ともいう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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