取り出だす(読み)トリイダス

デジタル大辞泉 「取り出だす」の意味・読み・例文・類語

とり‐いだ・す【取り出だす】

[動サ四]
持ち出す。とりだす。
「やをら―・してふところにさしいれて」〈大鏡兼通
多くの中から選び出す。
「よしとおぼすを―・させ給ひて」〈宇津保・蔵開中〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「取り出だす」の意味・読み・例文・類語

とり‐いだ・す【取出】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. そこにあるものを取ってだす。持ちだす。外にだす。とりだす。とりいず。
    1. [初出の実例]「絹どもとりいたさせ給て、等身の仏たちを数知らずあらはさせ給」(出典:栄花物語(1028‐92頃)衣の珠)
  3. 多くの中から引き出す。掲げだす。とりいず。
    1. [初出の実例]「まことのうつはものとなるべきをとりいださむには難かるべしかし」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android