受け張る（読み）ウケバル

デジタル大辞泉

うけ‐ば・る【受け張る】

［動ラ四］
１ 他人に遠慮せずに行動する。おおっぴらに振る舞う。
「（藤壺ハ）人もえおとしめ聞こえ給はねば、―・りてあかぬことなし」〈源・桐壺〉
２ 我が物顔に振る舞う。でしゃばる。
「柳の葉を百ももたび当てつべき舎人とねりどもの―・りて射取る」〈源・若菜下〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

うけ‐ば・る【受張】

1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 ( 身に受け入れて、押し張るの意 )
2. ① 万事心得顔に一手に引き受ける。遠慮をせずふるまう。公然とふるまう。
   1. [初出の実例]「六位の蔵人の青色など着て、うけばりて」(出典：枕草子（１０Ｃ終）七六)
3. ② 得意になって、出しゃばる。
   1. [初出の実例]「御方の御心おきての、らうらうしく、け高く、おほどかなる物の、さるべきかたには卑下して、憎らかにも、うけばらぬなどをほめぬ人なし」(出典：源氏物語（1001‐14頃）若菜上)

出典　精選版 日本国語大辞典