口強(読み)クチゴワ

デジタル大辞泉の解説

くち‐ごわ〔‐ごは〕【口強】

[名・形動ナリ]
強く言い張ること。また、言葉つきの荒々しいさま。
「物も覚えぬ山伏かな、判官かと思せば、―に返事し給ふ」〈義経記・七〉
馬の口取りのむずかしいこと。馬の性質が荒く御しにくいこと。また、そのさま。
「坂東黒とて―なる馬に乗りて」〈浮・風流軍配団〉

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大辞林 第三版の解説

くちごわ【口強】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
〔近世語〕
強く主張すること。強弁すること。また、そのさま。 「此間、-に御ざるに依て、いつぞは打擲致う/狂言・髭櫓 虎寛本
馬などの性質が荒く、御し難いさま。 「坂東黒というて-なる馬に乗りて/浮世草子・風流軍配団」

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精選版 日本国語大辞典の解説

くち‐ごわ ‥ごは【口強】

〘名〙 (形動)
① 強く言いはること。口やかましいさま。また、ことばつきの荒々しいさま。
※虎明本狂言・吃(室町末‐近世初)「女、口ごはなるゆへによってりべつする」
② 馬の気性が荒くて、口を取りにくく手にあまること。また、そのさま。
浮世草子・風流軍配団(1736)一「坂東黒といふ、口強(クチゴハ)なる馬にのりて」

くち‐ごわ・し ‥ごはし【口強】

〘形ク〙
① 強く言いはって、なかなか言うことをきかない。
※源氏(1001‐14頃)葵「これは更に、さやうにさしのけなどすべき御車にもあらずと、口ごはくて手触れさせず」
② 口やかましい。ことばつきが荒々しい。
※狂言記・吃(1730)「かれ一人のつまを持。女口こはきゆへりべつする」
③ 手にあまるほど馬の気性が荒々しい。
※平家(13C前)八「白葦毛なる馬の、きはめて口こはきにぞ乗ったりける」
くちごわ‐げ
〘形動〙
くちごわ‐さ
〘名〙

くち‐づよ・し【口強】

〘形ク〙 強く言い張ってなかなか言うことをきかない。
くちづよ‐げ
〘形動〙
くちづよ‐さ
〘名〙

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