口早(読み)くちばや

精選版 日本国語大辞典 「口早」の意味・読み・例文・類語

くち‐ばや【口早】

〘名〙 (形動) (「くちはや」とも)
① ものの言いかたが早いこと。早口であるさま。くちど。
※玉塵抄(1563)八「使にいて公事ごとをいわうに、口はやにとどこをりなふものいわばよからうぞ」
浮世草子好色一代女(1686)二「女郎には『もお休みなれませい』と、口ばやに云捨て」
② ものの食べかたが早いこと。また、そのさま。
※浮世草子・風流曲三味線(1706)四「納戸飯の口早(クチバヤ)に参られる」

くち‐ばや・い【口早】

〘形口〙 くちばや・し 〘形ク〙 ものの言いかたが早い。即座にことばが口をついて出るさまをいう。早口である。
源氏(1001‐14頃)竹河宰相の君と聞こゆる上らうのよみかけ給ふ〈略〉くちはやしと聞きて」
今昔(1120頃か)一七「極めて口早くして、人の一巻を誦する程に、二三部をぞ誦しける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「口早」の意味・読み・例文・類語

くち‐ばや【口早/口速】

[名・形動]
ものの言い方がはやいこと。また、そのさま。はやくち。「―に話す」
食べ方のはやいさま。
「納戸飯の―に参られる、塗箸はいりませぬか」〈浮・曲三味線・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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