口籾(読み)クチモミ

デジタル大辞泉 「口籾」の意味・読み・例文・類語

くち‐もみ【口×籾】

中世年貢米減損を補うため、あらかじめ多少の米やもみを、本租のほかに付け加えて納めさせたもの。また、その米やもみ。

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精選版 日本国語大辞典 「口籾」の意味・読み・例文・類語

くち‐もみ【口籾】

  1. 〘 名詞 〙 中世、租税を上納するときに、あらかじめ多少の米や籾を本租のほかに付け加えて納めさせたこと。また、その米や籾。
    1. [初出の実例]「御籾、正供用段別一石宛也、其外口籾、斛別四斗也」(出典:安東郡専当沙汰文(1329))

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世界大百科事典(旧版)内の口籾の言及

【口米】より

…主君の領地を管理する代官が,本年貢のほかに耕地面積または年貢高に応じて一定の割合で徴収する米穀。鎌倉末期には田地面積に応じて賦課する口籾(くちもみ)がみられたが,豊臣秀吉は1586年(天正14)直轄地にたいし年貢高1石につき2升の口米を課した。江戸幕府では,直轄地のうち関東で年貢米1俵(3斗5升入り)につき1升,永納(えいのう)の場合は永100文につき3文(これを口永(くちえい)という),西国では1石につき3升と定めたが,なお地方によって多少の異同もみられる。…

※「口籾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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