口羽(読み)くちば

日本歴史地名大系 「口羽」の解説

口羽
くちば

現羽須美村北東端の出羽いずわ川と江川の合流点付近から出羽川上流域に比定され、近世には上口羽村・下口羽村が成立している。貞応二年(一二二三)三月日の石見国惣田数注文に邑智郡の公領として「くちは 四丁九反三百卜」とみえる。文明八年(一四七六)九月一五日に藤根ふじね城主高橋氏が益田氏との間に結んだ契状(益田家什書)に高橋氏被官一六名が傘連判を加えており、そのうちに口羽下野守光慶(高橋氏庶家の大宅光慶といわれる)の名がみえる。享禄四年(一五三一)三月三日、安芸厳島神社に口羽村のうち糟戸かすど名・河隅かわずみ(現在の粕戸と川角)が寄進されている(「毛利元就寄進状」閥閲録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

関連語 足掛り フジ 譜録

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android