口舌る(読み)クゼル

デジタル大辞泉 「口舌る」の意味・読み・例文・類語

くぜ・る【口舌る/口説る】

[動ラ四]《「くぜつ(口舌)」の動詞化。「ぐぜる」とも》
いろいろ述べたてる。
手前が言っちゃあきまりが付かない。女郎衆に―・らせろ」〈洒・多佳余宇辞〉
言い争う。痴話げんかをする。
「(客が)帰ると起きて―・り出し」〈洒・通仁枕言葉〉
鳥が盛んにさえずる。
「子飼ひから―・る宿屋の燕かな/玉丈」〈北国曲〉

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精選版 日本国語大辞典 「口舌る」の意味・読み・例文・類語

くぜ・る【口舌・口説】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「ぐぜる」とも。「くぜつ(口舌)」を動詞化した語 )
  2. 言い争いをする。痴話げんかをする。
    1. [初出の実例]「忠こう、はつばつしくなんだ。なにようくぜるのだ」(出典:洒落本・大劇場世界の幕なし(1782))
  3. 述べたてる。よくしゃべる。他動詞的にも用いる。
    1. [初出の実例]「熊さんや徳さんも、よく色々な事をくぜるのう」(出典:洒落本・伊賀越増補合羽之龍(1779)向ふ島之段)
  4. 鳥が盛んにさえずる。
    1. [初出の実例]「この月もおもひやくせる鶯子〈露川〉」(出典:俳諧・後の旅(1695))

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