口舌/口説(読み)クゼチ

デジタル大辞泉の解説

く‐ぜち【口舌/口説】

くぜつ(口舌)1」に同じ。
くぜつ(口舌)2」に同じ。
「三人(みたり)ばかり、病事、―」〈かげろふ・下〉

く‐ぜつ【口舌/口説】

言葉。弁舌。また、口先だけのもの言い。おしゃべり。多弁。「恋の―」「―の徒」
言い争い。文句。特に江戸時代、男女間の痴話げんか。
「かやうの―の絶えぬは、これゆゑにこそ」〈著聞集・一六〉

こう‐ぜつ【口舌】

口と舌。
口先だけの言葉。物言い。くぜつ。
「人生の目的は―ではない実行にある」〈漱石吾輩は猫である

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大辞林 第三版の解説

こうぜつ【口舌】

くちさき。くちぶり。物言い。くぜつ。 「人生の目的は-ではない実行にある/吾輩は猫である 漱石

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

く‐ぜ【口舌】

〘名〙 「くぜつ(口舌)②」の略。
※雑俳・大福寿覚帳(1711‐16頃)「ちはやふる・くぜやりんきできゃくのぼす」

くぜり【口舌】

〘名〙 (動詞「くぜる(口舌)」の連用形の名詞化)
① 小鳥のさえずり。
※大淵代抄(1630頃)八「籬辺をくくり回はる燕雀のくぜりだ」
② 続けざまにうるさくしゃべること。ぺちゃくちゃと物を言うこと。
※寄合ばなし(1874)〈榊原伊祐〉初「馬士雲助船頭のくぜりも、緩急遅速の律にたがはぬと申すは」

こう‐ぜつ【口舌】

〘名〙
① 口と舌。〔日葡辞書(1603‐04)〕〔易経‐説卦〕
② もの言い。ことば。弁舌。また、口先だけのもの言い。くぜつ。くぜち。
令義解(718)戸「凡棄妻。須七出之状。〈略〉四 口舌〈謂。多言也。婦有長舌。維厲之階。是也〉」
東寺百合文書‐を・正長二年(1429)正月鎮守八幡宮釜鳴動占文案「今月七日卯時、鎮守御供釜鳴、吉凶 占之、火事、年内自二月至十月慎之〈略〉又云、有口舌事、兼被致祈請、自旡其咎乎」
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉四「人生の目的は口舌ではない実行にある」 〔史記‐蘇秦伝〕
[補注]②は、挙例「東寺百合文書」のように公私の場における占い(占文)の卦(け)の用語ともなっており、怪異吉凶を占うと、疾病・闘諍・失火・盗賊・口舌・訴訟、その他の災厄の卦が出ることがあり、そのひとつにあげられている。

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