デジタル大辞泉 「手前」の意味・読み・例文・類語
て‐まえ〔‐まへ〕【手前】
1 自分の目の前。自分のもと。「
2 自分に近い方。また、目標とするものの前。こちら。「
3 人の見る前。他人に対する自分の立場・面目・体裁。「少しは世間の
4 腕前。技量。手並み。「お
5 (「点前」とも書く)茶の湯で、茶をたてたり炭をついだりするときの所作や作法。→
6 自分ですること。自前。
「―の商ひをして、大方は仕損じ」〈浮・永代蔵・二〉
7 自分のものであること。自分の支配下であること。
「―の人足、数千人出て」〈浮・武家義理・三〉
8 暮らし向き。生計。経済状態。
「一代のうちにかく―富貴になりぬ」〈浮・永代蔵・二〉
[代]
1 一人称の人代名詞。自分のことを謙遜していう語。わたくし。「
2 二人称の人代名詞。
㋐対等または目下の相手をさしていう。おまえ。→てめえ
「おれは―を憎くて殺したのでねえんだぞ」〈賢治・なめとこ山の熊〉
㋑(「おてまえ」の形で)対等の相手をさしていう。あなた。
「お―の大切にしらるるものをおれが伐るものか」〈咄・鹿の巻筆・一〉
[類語](1)まのあたり・面前・目の前・眼前・現前・鼻先・目先・目前・
て‐めえ【手▽前】
1 一人称の人代名詞。わたし。あっし。「
2 二人称の人代名詞。おまえ。きさま。「
[補説]1は「あいつはてめえのことしか考えない」「てめえから名のって出る」のように自分自身の意でも用いられる。
[類語](1)わたくし・わたし・あたくし・あたし・あたい・あっし・