古す(読み)フルス

デジタル大辞泉 「古す」の意味・読み・例文・類語

ふる・す【古す/旧す】

[動サ五(四)]
使って古くする。現代では動詞連用形に付いて、何回も…して新しさをなくす意を表す。「着―・す」「言い―・す」
「語らはむ人なき里にほととぎすかひなかるべき声な―・しそ」〈かげろふ・上〉
あきて捨てる。使い古して、見捨てる。
「人―・す里をいとひて来しかども奈良の都も憂き名なりけり」〈古今・雑下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「古す」の意味・読み・例文・類語

ふる・す【古・旧】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. 使用して、古くさせる。多く、動詞の連用形に付いて、何回も繰り返したり、続けて行なって古くしてしまう意を表わす。
    1. [初出の実例]「照左豆が手に纏き古須(ふるス)玉もがもその緒は替へて吾が玉にせむ」(出典万葉集(8C後)七・一三二六)
  3. 使い古して、見捨てる。飽きて、うとんじる。見捨てる。
    1. [初出の実例]「秋といへばよそにぞききしあだ人の我をふるせる名にこそありけれ〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋五・八二四)
    2. 「仲国は後にはふるされて、卿二位がうしろみにつかいてあん也」(出典:愚管抄(1220)六)

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