古舘遺跡(読み)ふるだていせき

日本歴史地名大系 「古舘遺跡」の解説

古舘遺跡
ふるだていせき

[現在地名]会津坂下町沼越 古舘

阿賀川と日橋につぱし川の合流点から南西約一・五キロに位置し、阿賀川南岸の標高約一七五メートルの舌状に張出した河岸段丘上に立地する。「会津鑑」や「会津古塁記」等に記されており、「福島県の中世城館跡」には単郭式方形館の曲沼まがぬま館として報告されている。平成二年(一九九〇)県営圃場整備事業に伴い発掘調査が実施された。その結果、平安時代から中世にかけての竪穴住居跡・掘立柱建物跡・方形竪穴状遺構・井戸跡等の数多くの遺構が検出された。

館跡に関する遺構の確認はわずかであったが、舌状台地の先端部を区画するかたちで南および西側には幅七―一〇メートルの大溝が検出され、北・東側は段丘崖となる、おおよそ東西八五メートル・南北九〇メートルの方形プランとなるものであった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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