可変翼(読み)かへんよく

百科事典マイペディアの解説

可変翼【かへんよく】

飛行状態に応じて後退角アスペクト比などを変えることのできる翼。VG翼(variable geometry wing)とも。強い後退角の後退翼は超音速以上では有効であるが,離着陸時には効率が劣り欠点が多い。このため飛行中に翼を,付け根を支点として前後に動かし,後退角を変化させる機構が開発され,1965年米国のF-111A戦闘機で最初に実用化された。

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世界大百科事典内の可変翼の言及

【超音速飛行】より

…ただし,このような形の翼はアスペクト比が小さいために亜音速飛行中の抵抗が大きく,着陸のときの発生揚力が少ないので着陸距離が長くなるなどの欠点もある。そこで超音速で飛ぶときには三角翼に近い形にし,離着陸のときには細長い直線翼の形にして両者の長所だけを利用するようにした可変翼も一部の飛行機に使われているが,主翼を動かす機構に重さがかさみ,価格も高価になる。 超音速機の胴体は亜音速機に比べてはるかに細長くなっているが,これも衝撃波に伴う抵抗を減らすためである。…

【翼】より

…そこで高速ジェット機にはおもに後退翼が使われているが,直線翼に比べ翼端失速を起こしやすく,低速での飛行性も劣り,構造も重くなるので,音速近くで飛ばない低速機には直線翼のほうがよい。そこで翼を高速では後退翼に,低速では直線翼に回転させる構造とした可変翼(可変後退角翼)機も1960年代に実用化された。可変翼variable geometry wingはVG翼とも呼ばれ,構造,機構が複雑で重量はかさむが,翼の回転により後退角のほかアスペクト比と翼厚比も同時に変えられるので,高速から低速まで飛行状態に適した翼の形にできる。…

※「可変翼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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