百科事典マイペディア 「可変翼」の意味・わかりやすい解説
可変翼【かへんよく】
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…ただし,このような形の翼はアスペクト比が小さいために亜音速飛行中の抵抗が大きく,着陸のときの発生揚力が少ないので着陸距離が長くなるなどの欠点もある。そこで超音速で飛ぶときには三角翼に近い形にし,離着陸のときには細長い直線翼の形にして両者の長所だけを利用するようにした可変翼も一部の飛行機に使われているが,主翼を動かす機構に重さがかさみ,価格も高価になる。 超音速機の胴体は亜音速機に比べてはるかに細長くなっているが,これも衝撃波に伴う抵抗を減らすためである。…
…そこで高速ジェット機にはおもに後退翼が使われているが,直線翼に比べ翼端失速を起こしやすく,低速での飛行性も劣り,構造も重くなるので,音速近くで飛ばない低速機には直線翼のほうがよい。そこで翼を高速では後退翼に,低速では直線翼に回転させる構造とした可変翼(可変後退角翼)機も1960年代に実用化された。可変翼variable geometry wingはVG翼とも呼ばれ,構造,機構が複雑で重量はかさむが,翼の回転により後退角のほかアスペクト比と翼厚比も同時に変えられるので,高速から低速まで飛行状態に適した翼の形にできる。…
※「可変翼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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