改訂新版 世界大百科事典 「吉井東柏崎ガス田」の意味・わかりやすい解説
吉井・東柏崎ガス田 (よしいひがしかしわざきガスでん)
1968年に石油資源開発(株)によって発見された日本最大級のガス田で,新潟県柏崎市の東方約8kmの丘陵地にある。このガス田を形成している背斜構造は中央油帯と呼ばれ,南北25kmあり,ガスはこの油帯の南部に賦存している。その産出範囲は幅3km,長さ16kmにわたり,集ガス面積は約19km2。深度は約2300~2700mの間にある。ガスの産出層は中新世七谷層中の火山岩類で世界的に珍しい。96年には日産約93万m3のガスと約173klのコンデンセートを産出している。地質学的には吉井ガス田,東柏崎ガス田ともに同一構造に属するが,石油資源開発(株)所有の鉱区地域を吉井ガス田,帝国石油(株)所有の鉱区地域を東柏崎ガス田とそれぞれ呼称している。この両ガス田の究極可採鉱量はガス120億m3,油230万klと見積もられている。
執筆者:鵜飼 光男
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