吉井ガス田(読み)よしいがすでん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「吉井ガス田」の意味・わかりやすい解説

吉井ガス田
よしいがすでん

新潟柏崎市街地の東方約8キロメートルにあるガス田。1968年(昭和43)4月石油資源開発(JAPEX=ジャペックス)の発見による。深度2739~2824メートルの第三紀中新世の七谷(ななたに)層の石英粗面岩を含むグリーンタフ(緑色凝灰岩)上部層から産出する。1986年3月までの累計生産量はガス約63億立方メートル、コンデンセート(凝結油)131万キロリットルである。岩船沖油・ガス田の発見までは、石油資源開発最大のガス田であった。2007年(平成19)現在、ガス生産量は1億0944万立方メートルで、県内産ガス量の4.2%である。原油は1988年から1998年まで年間3.9万キロリットル内外を安定産出していたが、減少傾向にある。2007年の生産量は2万4548キロリットル。産出されたガスは1973年に完成した28キロメートルのパイプラインによって、配送されている。

[高津斌彰]

『石油資源開発株式会社編・刊『石油資源開発株式会社三十年史』(1987)』

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世界大百科事典(旧版)内の吉井ガス田の言及

【吉井・東柏崎ガス田】より

…96年には日産約93万m3のガスと約173klのコンデンセートを産出している。地質学的には吉井ガス田,東柏崎ガス田ともに同一構造に属するが,石油資源開発(株)所有の鉱区地域を吉井ガス田,帝国石油(株)所有の鉱区地域を東柏崎ガス田とそれぞれ呼称している。この両ガス田の究極可採鉱量はガス120億m3,油230万klと見積もられている。…

※「吉井ガス田」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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