最新 地学事典 「同位体分別係数」の解説
どういたいぶんべつけいすう
同位体分別係数
isotope fractionation factor
同一元素を含む二つの物質または相の間における同位体比を,それぞれRaおよびRbとするとき,αa-b=Ra/Rbで定義される値。軽元素に対して使われることが多い。物質の相変化(蒸発・凝縮・溶融・再結晶),化学反応,拡散などの過程は同位体分別を伴う。例えば,水の蒸発・凝縮,岩石(鉱物)-水相互作用,酸化還元反応などについて,同位体分別の大きさ(同位体分別係数)と方向に基づいて,関与する物質の経てきた過程を推定することができる。また同位体分別係数は一般に温度の関数で,αa-bの値は低温で大きく高温で小さい。この温度依存性が実験的・経験的に知られている場合は同位体地質温度計として利用される。
執筆者:日下部 実
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

