日本大百科全書(ニッポニカ) 「名古屋市東山動植物園」の意味・わかりやすい解説
名古屋市東山動植物園
なごやしひがしやまどうしょくぶつえん
名古屋市にある動植物園。名古屋市農政局東山総合公園事務局に所属。動物園は東京の上野、京都、大阪に次いで歴史があり、1918年(大正7)名古屋市鶴舞公園付属動物園(なごやしつるまいこうえんふぞくどうぶつえん)として開園された。1937年(昭和12)東山に移転し名古屋市東山動物園となるが、1968年(昭和43)隣接する植物園と一体化し、現在の名称となった。第二次世界大戦前、日本でもっとも早くライオンの無柵(むさく)放養式の展示方法を採用し、戦争中も継続して戦後まで2頭のアジアゾウを飼育していたことも記録に値する。1973年に類人猿舎を建設以後、新しい動物舎の建設が進み、現在では日本を代表する動物園の一つである。植物園(1937年開園)には中核的施設の大温室のほか、多くの自然林や東海四県の自生植物がある。
[齋藤 勝]