向切(読み)むこうぎり

精選版 日本国語大辞典 「向切」の意味・読み・例文・類語

むこう‐ぎりむかふ‥【向切】

  1. 〘 名詞 〙 茶室で、炉の切り方の一つ小間の茶室で、道具畳向こう、客付に切った炉。
    1. [初出の実例]「風炉之会、向切、隅切之席、居替る事なし」(出典:茶湯一会集(1845頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の向切の言及

【炉】より

…8通りの形式がある。成立の順にいえば,隅炉,向切,台目切,出炉であり,これら順勝手すなわち客が点前者(亭主)の右側に位置するのに対し,左側に客がくる逆勝手もきわめてわずかであるが実在する。このような茶室が構想されるのは,茶室の立地条件(室外の展望など)によって,やむをえず逆勝手の炉を切るのであって,通常の形式(順勝手,本勝手)が可能であるにもかかわらず,逆勝手の炉を切ることは許されない。…

※「向切」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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