含状(読み)ふくみじょう

精選版 日本国語大辞典 「含状」の意味・読み・例文・類語

ふくみ‐じょう‥ジャウ【含状】

  1. 〘 名詞 〙 心中を訴えるため、思うところをしたためた書状多くは書状を口にふくんで自害するところからいう。幸若「含状」にみられる源義経の含状が有名。
    1. [初出の実例]「思ひしらせん讒言の意趣 魂ののこるや口にふくみ状〈知元〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)一)

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世界大百科事典(旧版)内の含状の言及

【高館】より

…弁慶は舞を一番舞って,敵(かたき)の中を斬ってまわるが,やがて痛手を負い,義経と辞世の歌をかわした後,衣川(ころもがわ)のあたりで立往生する。なお,源義経の自害の梶原景時の死を語る《含状(ふくみじよう)》はその続編である。《義経記》巻八,《義経物語》巻八などと同じく,義経をめぐる物語のうち,奥州高館における最期を中心とする。…

※「含状」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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