吾妻村(読み)あづまむら

日本歴史地名大系 「吾妻村」の解説

吾妻村
あづまむら

[現在地名]木更津市吾妻一―二丁目・吾妻・新宿しんじゆく中里なかざと一丁目

木更津村の北に位置し、江戸湾に面する。我妻村とも記した。江戸から安房方面に向かう房総往還が通り、木更津村から続く町場を形成していた(重田家文書)。聖護院道興の「廻国雑記」文明一八年(一四八六)八月の記事に「あづま」とみえる。天正四年(一五七六)と推定される三月二八日の北条氏規朱印状(山本文書)に小田原北条氏の半手所領として「吾妻」がみえ、敵対する北条氏と里見氏の双方に年貢を半分ずつ納めている。

文禄三年(一五九四)の上総国村高帳に村名がみえ、高三五五石。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報