日本歴史地名大系 「呉島郷」の解説 呉島郷くれしまごう 徳島県:阿波国麻植郡呉島郷「和名抄」高山寺本は「嶋」と記して「久礼之末」と読み、同書伊勢本・東急本も同様に記して「久礼之万」と読む。同書名博本は「クレシマ」と訓を付す。平城宮跡出土木簡に「(表)国麻殖郡呉島郷□□□□□」「(裏)天平勝宝七歳十月」とあるのが当郷をさすとみてよく、天平勝宝七歳(七五五)が初出である。「阿府志」は「此地西麻殖ヨリ麻殖塚牛島上浦山ヨリヲ云ヒシナリ(中略)上下島ハ呉島ノヨミアヤマリナリ」とし、「阿波志」は「按今別為上下島宮島児島中島三島鴨島等」とする。いずれも当郷を名西(みようざい)郡と境を接する吉野川南岸の平野地帯に比定している。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by