上浦(読み)かみうら

百科事典マイペディア 「上浦」の意味・わかりやすい解説

上浦[町]【かみうら】

愛媛県越智(おち)郡,大三島東半部を占める旧町。中心は東岸の井ノ口。柑橘(かんきつ)類を多産。向雲寺には,江戸時代サツマイモを導入した下見(あさみ)吉十郎をまつった甘藷(いも)地蔵がある。三原今治(いまばり)などから船便がある。本州四国連絡橋尾道〜今治ルート(西瀬戸自動車道)大三島橋が通じる。2005年1月越智郡玉川町,波方町,大西町,菊間町,吉海町,宮窪町,伯方町,大三島町,関前村,朝倉村と今治市へ編入。22.31km2。3710人(2003)。

上浦[町]【かみうら】

大分県東部,佐伯(さいき)湾に臨む南海部(みなみあまべ)郡の旧町。主集落は国道217号線が通じる津井浦平地に乏しく,段々畑で柑橘(かんきつ)類を栽培。1964年の栽培漁業センター設置後栽培漁業が盛ん。2005年3月南海部郡弥生町,宇目町,鶴見町,蒲江町,本匠村,直川村,米水津村佐伯市へ編入。15.66km2。2670人(2003)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「上浦」の意味・わかりやすい解説

上浦
かみうら

愛媛県北部,今治市の島嶼部を構成する旧町域。大三島の東半部を占める。 1955年瀬戸崎村と盛口村が合体して上浦村となり,1964年町制。 2005年今治市,大西町,大三島町,菊間町,玉川町,波方町,伯方町,宮窪町,吉海町,朝倉村,関前村と合体し今治市となる。中心集落の井口には樹齢 500年と伝えられる小ミカンの老木がある。また南部の瀬戸の向雲寺には下見 (あさみ) 吉十郎をまつる甘藷 (いも) 地蔵があり,正徳1 (1711) 年に薩摩からサツマイモを導入し,享保 17 (1732) 年の大飢饉から多くの人命を救ったと伝えられる。柑橘類の栽培が主産業。

上浦
かみうら

大分県南東部,佐伯市北東部の旧町域。佐伯湾北岸にある。 1950年東上浦村から上浦村に改称,1951年町制。 2005年佐伯市,宇目町,蒲江町,鶴見町,弥生町,本匠村,直川村,米水津村と合体し,佐伯市となる。山地が海岸まで迫り,平地は狭く,段々畑での柑橘類の栽培,畜産が行なわれる。漁業は 1964年瀬戸内海栽培漁業センター (→水産総合研究センター ) が,1969年には県水産試験所が設置されて,養殖漁業への転換が進められた。海水浴場や暁嵐の滝などの景勝地が多く,海岸部一帯は日豊海岸国定公園,残りの町域の大部分豊後水道県立自然公園に属する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「上浦」の意味・わかりやすい解説

上浦(大分県)
かみうら

大分県南東部、南海部(みなみあまべ)郡にあった旧町名(上浦町(まち))。現在は佐伯市(さいきし)の北東端部にあたる地域。旧上浦町は1951年(昭和26)町制施行。2005年(平成17)佐伯市に合併。旧町名は近世以来の地域名、村名による。北には蒲戸崎(かまどざき)半島、西には彦岳(ひこだけ)(639メートル)が海に迫り、海岸をJR日豊(にっぽう)本線、国道217号が走る。佐伯湾北部に位置し、農漁業が主産業で、ミカン栽培のほかイチゴ、花卉(かき)などの施設園芸や、ハマチ、タイ、ヒオウギガイの養殖に力を入れている。県農林水産研究指導センター水産研究部、水産研究・教育機構増養殖研究所上浦庁舎がある。また、浅海井(あざむい)には暁嵐の滝(ぎょうらんのたき)や豊後二見ヶ浦(ぶんごふたみがうら)の景勝地がある。

[兼子俊一]


上浦(愛媛県)
かみうら

愛媛県北部、越智郡(おちぐん)にあった旧町名(上浦町(ちょう))。現在は今治市(いまばりし)に属し、芸予諸島の大三島(おおみしま)の東側を占める地域。旧上浦町は、1964年(昭和39)町制施行。2005年(平成17)大三島町など8町2村とともに今治市に合併。伝説では今治市大三島町宮浦に鎮座する大山祇(おおやまづみ)神社は、以前は上浦町瀬戸にあったといわれ、上浦の名は宮浦に対する上倉から転じたという。花崗(かこう)岩の風化土でのミカン栽培が主である。1999年5月、本州四国連絡橋尾道(おのみち)―今治ルート(西瀬戸自動車道=瀬戸内しまなみ海道)が全線開通したことにより、土地利用も大きく変わってきた。

[横山昭市]

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改訂新版 世界大百科事典 「上浦」の意味・わかりやすい解説

上浦(大分) (かみうら)


上浦(愛媛) (かみうら)

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世界大百科事典(旧版)内の上浦の言及

【佐賀関[町]】より

…大正初期には久原鉱業(現,日鉱金属)佐賀関製錬所ができ,煙害をさけて丘陵上に設置された大煙突は佐賀関のシンボルとなっている。北の湾入の上浦(うわうら)は工業港で,愛媛県佐田岬半島の三崎港と結ぶ九四フェリーが発着しており,南の湾入の下浦(したうら)は一本釣漁業の基地となっている。半島先端は地蔵崎である。…

※「上浦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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