呉筠(読み)ごいん(その他表記)Wú Yún

改訂新版 世界大百科事典 「呉筠」の意味・わかりやすい解説

呉筠 (ごいん)
Wú Yún
生没年:?-778

中国,唐代の道士。華陰陝西省大茘県)の人。号を中嶽道士,諡(おくりな)を宗元先生という。玄宗の天宝年間(742-755),嵩山(すうざん)の潘師正に師事して道士となった。道教を好む玄宗に召されて翰林待詔となったが,宦官高力士をはじめ仏教勢力に忌まれ,安史の乱中,茅山さらに会稽へ隠棲した。文人としても名声があり孔巣父,李白などと親交があった。《宗元集》20巻のほか《玄綱》《神仙可学論》などの撰述がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の呉筠の言及

【李白】より

…25歳のころから各地を遍歴して歩き,一時山東省の任城にとどまり,5人の道士と徂徠山(そらいざん)に住んで〈竹渓の六逸〉といわれた。その後,江南に遊んで道士呉筠(ごいん)と知り合い,呉筠が朝廷に召し出されたのに従って初めて長安にのぼった。長安では賀知章(659‐744)の知遇を得たが,彼は李白の詩に驚嘆して〈謫仙(たくせん)〉(天上から流刑された仙人)だと言った。…

※「呉筠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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