周東郡(読み)すとうぐん

日本歴史地名大系 「周東郡」の解説

周東郡
すとうぐん

平安末期、周淮すえ郡が分割して周西すさい郡とともに成立した郡。郡名の初見は正応三年(一二九〇)の関東下知状(相馬岡田文書)まで下るが、周東を称する人物が早くから散見しており、「吾妻鏡」治承四年(一一八〇)九月一九日条に源頼朝の挙兵に合流した上総介広常の率いた軍勢にみえる。これより平安末当郡は平姓上総氏の勢力下であったことがうかがえるが、このほか周東兵衛五郎(同書文応元年一一月一八日条)や郡内いずみ(現君津市)を相伝していた周東幸綱(正応三年「関東下知状」相馬岡田文書)らがおり、鎌倉期にもその流れは続いていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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