唐坊
とうぼう
現在自の字唐防地を中心にした地域に比定される地名。正平二十三年宗像宮年中行事(宗像大社所蔵文書/神道大系神社編四九宗像)に「唐坊八幡宮社」がみえる。これ以後同社の名前はみえない。在自の津屋崎小学校敷地内の西ノ後遺跡からは一二世紀頃の中国製陶磁器が出土しており、同地周辺も唐坊に含めることができると考えられる。唐坊とは唐人の住む場所の意で、周辺に船着場の存在も推定されている。天文三年(一五三四)四月七日の宗像氏繁防戦人数注文(宗像大社所蔵文書/宗像市史 史料編二)には唐坊平十郎がみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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