唐橋家(読み)からはしけ

改訂新版 世界大百科事典 「唐橋家」の意味・わかりやすい解説

唐橋家 (からはしけ)

菅原道真の後裔文章博士定義の次子在良より出,その8世の孫在雅が唐橋を称したのにはじまる。家格は半家。1496年(明応5)前関白九条政基,権大納言尚経の父子によって,大内記唐橋在数が殺害されるという事件が起こったが,98年在数の息在名が遺跡を相続して家名断絶をまぬがれた。しかし,この在名と次の在通との間でも,いったん家名が中断したらしい。代々紀伝道を家職とし,江戸時代の家禄は182石余である。幕末の在光は88卿列参に加わるなど政治的に働き,また1860年(万延1)祐宮(明治天皇)の親王宣下に当たり,名(睦仁)を勘進し,嗣子在綱は1884年(明治17)華族令制定により子爵を授けられた。なお,これとは別に内大臣久我雅通の次子通資の子雅親が唐橋氏を称したが,数代ののち家名が絶えた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「唐橋家」の意味・わかりやすい解説

唐橋家
からはしけ

(1) 村上源氏久我流 鎌倉時代初期,久我内大臣雅通の2子通資の子雅親が唐橋を称した。その弟通時も唐橋を号したが,子孫は数代で絶えた。 (2) 菅原姓 菅原系図によると,道真の後裔で7世在良 (平安時代後期) が唐橋を称した。明治にいたり子爵となる。

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