唐郡(読み)とうぐん

日本歴史地名大系 「唐郡」の解説

唐郡
とうぐん

室町期にみえる郡で、豊崎とよさき郡より分立した。現上対馬町唐舟志とうじゆうしを遺称地とするが、郡域は明らかでない。成立時期も未詳であるが、永享一〇年(一四三八)五月一五日の宗盛国宛行状(豊崎郷給人等判物写)に「対馬島たう郡」とみえ、郡内の「当しゆうし」が糸瀬弥太郎に宛行われている。文明八年(一四七六)・同一〇年にも「たうの郡」の同所がやはり糸瀬(または伊土瀬)若狭守に安堵された(文明八年八月二日「宗貞国書下」・同一〇年七月一〇日「宗貞秀書下」同判物写)。「朝鮮王朝実録」成宗七年(一四七六)一一月乙巳条に「対馬州太守宗貞国・豊唐二郡太守宗盛俊」とみえ、朝鮮王朝に土宜を献上して交易をしている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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