善積寺跡(読み)ぜんしやくじあと

日本歴史地名大系 「善積寺跡」の解説

善積寺跡
ぜんしやくじあと

[現在地名]川辺町上山田

上山田かみやまだ南部の虚空蔵こくぞうが岳山麓にあった曹洞宗寺院。永谷山と号し、本尊釈迦如来開基は肥後国悟真ごしん(現熊本県八代市)二世で応永一八年(一四一一)に死去した東峯正菊と伝える(三国名勝図会)。島津貞久(貞治二年死去)が建立したとの伝承があり、「善積寺殿道鑑大禅定門」と記された牌(貞久牌)が置かれていた(三州御治世要覧)。伝承によると、毒蛇がこの山にすみついて人々を悩ませていたが、東峯は蛇窟の前で座禅すること三日、その功徳によってこれを退治した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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