喜びも悲しみも幾歳月(読み)ヨロコビモカナシミモイクトシツキ

デジタル大辞泉 「喜びも悲しみも幾歳月」の意味・読み・例文・類語

よろこびもかなしみもいくとしつき【喜びも悲しみも幾歳月】

木下恵介監督・原作による映画題名。昭和32年(1957)公開灯台守夫婦半生を描く。出演佐田啓二高峰秀子ほか。昭和61年(1986)には木下自身によるリメーク作品「新喜びも悲しみも幾歳月」を公開。

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デジタル大辞泉プラス 「喜びも悲しみも幾歳月」の解説

喜びも悲しみも幾歳月

①1957年公開の日本映画。監督・原作・脚色:木下恵介。出演:佐田啓二、高峰秀子、有沢正子、中村賀津雄、桂木洋子、岡田和子、小林十九二ほか。灯台守の夫婦の半生を描く。第12回毎日映画コンクール女優主演賞(高峰秀子)受賞。
②日本のポピュラー音楽。歌は男性歌手、若山彰。1957年発売。作詞作曲木下忠司。①の主題歌。
③TBS系列放映による日本の昼帯ドラマ。花王愛の劇場。1972年7~8月放映(全35回)。①を原作とする。出演:園井啓介、吉行和子ほか。

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世界大百科事典(旧版)内の喜びも悲しみも幾歳月の言及

【木下恵介】より

…戦争の悲劇や反戦の思想を描いたヒューマニズム映画(《陸軍》1944,《日本の悲劇》1953,《二十四の瞳》1954)からロマンティック・コメディ(《お嬢さん乾杯》1949,《カルメン故郷に帰る》1951,《今年の恋》1962)に至るまで,多種多様の主題と傾向の映画をこなすが,その底に共通する二つの大きな特質は〈抒情〉と〈モダニズム〉ということばでしばしば呼ばれるものである。戦後最大の〈催涙映画〉といわれた《二十四の瞳》から《喜びも悲しみも幾歳月》(1957)に至る抒情と感傷,そして,日本最初の国産カラー(フジカラー)による長編劇映画の実験(《カルメン故郷に帰る》),〈純情す〉という新しいことばの使い方にこめられたモダンな感覚(《カルメン純情す》1952),回想シーンをすべて白くぼかした楕円形で囲む試み(《野菊の如き君なりき》1955),歌舞伎の舞台の転換や義太夫,長唄を使った話法(《楢山節考》1958),モノクロを基調にした画面に効果的にほんの一部分だけ着色したパート・カラー方式(《笛吹川》1960)等々のさまざまな新趣向のテクニックを駆使した。島崎藤村原作《破戒》(1948),女子学院の教育を告発した《女の園》(1954)といった社会的なテーマを強く打ち出したドラマもあり,つねに時代の動きに敏感に反応した映画作家であった。…

※「喜びも悲しみも幾歳月」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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