国民所得勘定(読み)こくみんしょとくかんじょう(英語表記)national income accounts

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国民所得勘定
こくみんしょとくかんじょう
national income accounts

ある期間内に新しく生産された財貨・サービスの価値額を推計し,把握するもの。この推計方法には,(1) 各財貨・サービスの生産額から生産のための原材料として使用された財貨・サービス (中間投入) を控除して得られる付加価値を集計する生産面からの接近方法,(2) 消費や投資などその期間内で他の生産過程での原材料として使用されることのない財貨・サービスの最終需要を集計する支出面からの接近方法,(3) 雇用者所得や営業余剰などの分配された所得を集計する分配面からの接近方法の3種類があり,この3面からの推計値は原理的に一致する (三面等価の原則) 。 1978年より日本でも採用されている新国民経済計算体系 (新 SNA) では,国民所得勘定は,他の国民経済計算諸勘定である産業連関表資金循環勘定国民貸借対照表 (→国民および部門別貸借対照表 ) を一つの体系に接合するための媒介項として中心的役割を果している。なお国民所得勘定は内閣府が作成しており,結果は3ヵ月ごとの四半期速報 QE,各年度末における前年度確報として公表されている。年度確報値は年度,年次,四半期別に『国民経済計算年報』として刊行されている。 (→中間消費 )  

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世界大百科事典内の国民所得勘定の言及

【国民経済計算】より

…その典型は,1968年のMPSの改訂に伴って導入された〈住民の全消費total consumption of the population〉指標である。
[日本のSNA]
 日本の国民経済計算のシステムは,第2次大戦の直後は圧倒的にアメリカのそれの影響のもとにあったが,1960年代の初めOEECの国民勘定に倣ったシステムが開発され,公式の〈国民所得勘定〉として使用された。その後,国連による68年のSNAの改訂に伴い,政府の諮問機関として国民経済計算調査会議が設置され,専門家による研究と討議を経て,このSNAに全面的に依拠する現行の〈国民経済計算統計〉のシステムによる推計結果が78年8月公表の運びとなり,現在に及んでいる。…

※「国民所得勘定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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