国際小惑星警戒ネットワーク(読み)こくさいしょうわくせいけいかいねっとわーく(英語表記)International Asteroid Warning Network

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

国際小惑星警戒ネットワーク
こくさいしょうわくせいけいかいねっとわーく
International Asteroid Warning Network

地球接近衝突する可能性のある小惑星早期に発見・観測して、地球への衝突を警戒するためのネットワーク。略称IAWN。2013年2月、国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS:UN Committee on the Peaceful Uses of Outer Space)の科学技術小委員会にて設置が勧告され、その後2013年11月に承認された。2013年2月にロシアで発生したチェリャビンスク州の隕石落下も、このネットワーク設置に影響を与えたと思われる。

 地球に衝突する可能性のある小天体を発見・観測する試みは、たとえば日本ではすでにNPO法人の日本スペースガード協会が行っているが、観測精度が十分ではなく、小さい小惑星がみつけられないおそれがある。そこで全世界の天体観測所などの大型観測機器を動員して、比較的小さな小惑星も発見できるように、より詳細な観測を行う体制をつくることが求められている。また同時に、衝突する可能性のある小惑星の軌道を変更するための技術開発などを行う「宇宙ミッション計画アドバイザリーグループSMPAG:Space Missions Planning Advisory Group)」も設置されている。

[編集部 2023年7月19日]

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