圧電性高分子(読み)あつでんせいこうぶんし(その他表記)piezoelectric polymer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「圧電性高分子」の意味・わかりやすい解説

圧電性高分子
あつでんせいこうぶんし
piezoelectric polymer

物質に力が加わったとき電気が発生する性質を圧電性という。一方,物質に熱が与えられると電気を発生する性質を焦電性 pyroelectric polymerという。この2つの性質は,しばしば同じ物質で発現する。高分子では,ポリフッ化ビニリデン,またはその共重合体が代表的なもので,大きな双極子モーメント側鎖を持っている。この側鎖を一方向に配列すると強誘電性が現れる。強誘電体が,外力や熱で変形すると,側鎖の変位に応じた電気が発生する。高分子材料は薄いフィルムにできるので,圧電性を利用したものとしてマイクロホンスピーカ振動板,超音波トランスデューサなど,また焦電性を利用したものとして赤外線センサ,固体撮像素子など応用は広い範囲に及んでいる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む