ある空間領域に分布した点電荷 ei の集まりが全体として電気的に中性,すなわち,
Q = Σiei = 0
である場合には,各点電荷の位置ベクトルを ri として,
μ = Σieiri
で定義されるベクトル量は,その電荷分布の基本的な物理量となり,電気双極子モーメントとよばれる.電荷密度ρ(r)で表される連続的な分布に対しては,
μ = ∫ρ(r)rdv (dvは体積素片)
で定義される.磁気の場合にも同様にして磁気双極子モーメントが定義される.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…原子核の磁気モーメント。ゼロと異なるスピンをもつ原子核はその状態によって決まる磁気(双極子)モーメントをもっている。これは原子核の構成要素である陽子と中性子がそれぞれ磁気モーメントをもち,また陽子の電荷が軌道運動をすることによって生ずる。その大きさは陽子の電荷をe,質量をmp,真空中の光速度をc,ħ=h/2π(hはプランク定数)として,eħ/2mpc=5.050824×10-24erg/ガウス(=5.050824×10-27J/T)で表される核磁子を単位に測られ,電子の場合のボーア磁子の1800分の1程度である。…
…単に双極子といった場合には電気双極子を指すことが多い。二つの電荷を+q,-q,電荷間の間隔をdとするとき,積p=qdを双極子モーメントという。-qから+qへ向く長さpのベクトルpもよく用いられ,これも双極子モーメントと呼ばれる。…
※「双極子モーメント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新