地中熱利用(読み)ちちゅうねつりよう(英語表記)geothermal heat

知恵蔵 「地中熱利用」の解説

地中熱利用

地下熱容量が大きく温度がほぼ一定であることを利用して、地上との温度差を用いた温熱エネルギー利用。利用方法は、地上との温度差を、そのまま冷(温)熱源として利用するか、あるいは地中の熱容量を利用してヒートポンプで地中から熱を汲み上げる形で利用する。空気を熱源として利用するエアコンと違って、地下の熱容量が大きく、温度がほぼ一定であるため、寒冷地冬場でも十分な熱を得られる。日本での普及は始まったばかりだが、欧米や韓国では多く利用されている。同じ仕組みで、地下水や下水排熱、温泉排熱も季節に関係なく温度が安定しているため、これを利用した施設もある。

(飯田哲也 環境エネルギー政策研究所所長 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android