坂ノ越遺跡
さかのこしいせき
[現在地名]緑区大椎町
東京湾に注ぐ村田川の最上流域にあり、北方の印旛沼に注ぐ鹿島川水系との分水界をなす標高九四メートル前後の台地上に位置している。遺跡の主体は平安時代の土器生産遺跡で、昭和五七年(一九八二)から平成元年(一九八九)までの八次にわたる調査により検出されたおもな遺構は竪穴住居兼工房跡一六軒・竪穴住居跡三軒・竪穴跡二基・掘立柱建物跡二棟・窖窯二基・円形窯一六基・粘土採掘坑など。遺構群は舌状台地中央のくびれ部分を境に台地の先端部と台地基部側のグループに二分される形で分布しているが、いずれも九世紀第2四半期頃のものである。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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