宮城県南部,柴田郡の町。人口1万1995(2010)。白石(しろいし)川の支流荒川(松尾川)に沿い,周囲を丘陵で囲まれた小盆地を占める。中世には村田氏が村田城に拠って支配したが,のち伊達氏の統治に代わった。中心集落村田は,江戸時代には奥州街道と羽州街道を結ぶ宿場町として栄え,六斎市も立った。近辺で栽培されるベニバナの集荷地でもあり,村田商人の名は近郷に知られたが,明治期に鉄道,国道からはずれたため発展は遅れた。産業の中心は農業で,米作が中心であるがコンニャク,タバコの生産も盛んである。1962年に低開発地域工業開発地区の指定を受け,時計,電子部品などの工場誘致が進められた。73年に東北自動車道村田インターチェンジが開設され,80年にはその近くに工業団地が造成された。なお88年東北自動車道村田ジャンクションが完成し,山形自動車道が分岐している。荒川上流の村田ダムはハイキングの適地となっている。足立川原には谷山温泉(弱食塩泉,37℃)がある。
執筆者:千葉 立也
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宮城県南部、柴田郡(しばたぐん)の町。1895年(明治28)町制施行。1955年(昭和30)沼辺(ぬまべ)村および富岡村の一部と合併。北、東、西部は丘陵、南流する白石(しろいし)川の支流荒(あら)川沿いに平地がある。東北自動車道、山形自動車道、国道4号が通じる。中世には村田氏が領したが、近世には仙台藩の重臣が居住した。東西交通の要地であり、ベニバナなどの集散地として栄えた。町の中心部では、店蔵と豪華な門が続く「蔵の町並み」がみられ、村田町村田地区は重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。農林業が主産業であるが、東北自動車道村田インターチェンジの設置で工業団地が建設され、工業の町を目ざしている。面積78.38平方キロメートル、人口1万0666(2020)。
[後藤雄二]
『『村田町史』(1974・村田町)』
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