日本歴史地名大系 「城南町」の解説 城南町じようなんまち 熊本県:下益城郡城南町面積:三六・八九平方キロ下益城郡の北東部にあり、熊本平野の南部地域に位置する。町の東から北にかけて緑川が流れ、上益城郡甲佐(こうさ)町・嘉島(かしま)町と向かい合う。また南から雁回(がんかい)山(木原山、三一四メートル)の東麓近くを浜戸(はまど)川が貫流し、肥沃な平野を形成している。南は豊野(とよの)村、西は松橋(まつばせ)町・宇土(うと)市さらに富合(とみあい)町と接する。町の南部には丘陵台地が横たわるが、浜戸川流域を中心として古くからの生活文化の遺構がみられる。阿高(あだか)・御領(ごりよう)・沈目(しずめ)といった縄文期からの遺跡はわが国の考古研究の貴重な素材となった。また九州自動車道の建設途上に発掘された塚原(つかわら)古墳群は全国にもまれな方形周溝墓を中心とした大古墳群であった。ほかにも数多くの遺跡があり、古代では益城郡の中心地で、さらには肥後国府が一時は所在したと考えられている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by