堀坂山(読み)ほつさかやま

日本歴史地名大系 「堀坂山」の解説

堀坂山
ほつさかやま

伊勢寺いせでら町の西端にそびえる標高七五七・四メートルの高峰で、伊勢富士の俗称がある。大宮八幡宮中宮八幡宮が堀坂峠から頂上に至る中宮に、堀坂大神社が頂上に鎮座していたが、高福神社(現伊勢寺神社)へ合祀された。明治一七年(一八八四)飯高いいたか郡伊勢寺村に関する「地誌取調書」(伊勢寺出張所蔵)に「国内抜出ノ大山ニシテ、山勢西南ヨリ東北ニ走リ、其界ヲ隣郡ニ画ル、総テ之ヲ堀坂山ト称ス、而シテ該山地ハ本村ノ共有(中略)ニシテ、其中心ニ多気往来ト称ル一ノ道路(中略)アリ、乃チ該道ヲ挟ミ攅峰南北ノ両ニ屹対ス、其中南方ハ耕地灌漑ノ水源ナルヲ以テ、漫リニ樹木ノ伐採ヲ為サヾルナリ、故ニ雑樹鬱茂シテ森林ノ相ヲ為ス、北方ノ山地モ亦往昔ハ南方ニ異ナルコトナカリシガ、本村ノ人民農間ノ業ニ薪材ヲ事トスルニ由リ、随テ其景状モ変リ、今ハ概ネ柴草ニシテ僅ニ瘠松及雑樹アル而已」とみえている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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