堅信の秘蹟(読み)けんしんのひせき(その他表記)Sacramentum Confirmationis ラテン語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「堅信の秘蹟」の意味・わかりやすい解説

堅信の秘蹟
けんしんのひせき
Sacramentum Confirmationis ラテン語

カトリック教会の七つの秘蹟サクラメント)の一つ。聖公会では堅振式という。日本基督(キリスト)教団では信仰告白式を行うが、秘蹟ではない。信仰を強め、それを正しく表すために聖霊の恩寵(おんちょう)を与える秘蹟である。洗礼を受けた人をよりいっそう信仰の道に進ませ、聖体の秘蹟によって神の秘義により深く参入させる。洗礼、堅信(堅振)、聖体はキリスト教的入門式initiationを形成している。現在では大人が受洗する場合、洗礼直後に堅信を受け、続くミサで聖体を拝領するのは、そのためである。この秘蹟は普通、司教によって与えられ、その儀式は、司教が信者の頭に手を置き十字架の印を切りながら聖香油を額に塗る。

[門脇佳吉]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android