塒を巻く(読み)トグロヲマク

デジタル大辞泉 「塒を巻く」の意味・読み・例文・類語

とぐろ・く

蛇などがからだを渦巻き状に巻く。
何人かが特に何をするでもなく、ある場所に集まっている。「若者たちが道の端で―・いている」
ある場所に腰をすえて、動かないでいる。「スナックで―・いて帰ろうとしない」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「塒を巻く」の意味・読み・例文・類語

とぐろ【塒】 を 巻(ま)

  1. 蛇などが渦巻状に巻いてわだかまっている。比喩的にも用いる。
    1. [初出の実例]「ヤアこの板子(いたご)の下に、とぐろをまいてゐるハ。ソリャそっちのほうへいった」(出典滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)三)
    2. 「行列は駅の構内で何回かとぐろを巻いた末に外に伸び」(出典:異郷(1973)〈加賀乙彦〉)
  2. 何人かの人が、ある場所に集まって長時間いる。腰を落ちつけて動かなくなる。
    1. [初出の実例]「僕達ヱンコの不良少年達は、幾つかのテーブルをセンリャウしてとぐろを巻(マ)いてゐた」(出典:浅草(1931)〈サトウハチロー〉不良少年時代の僕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android