塩古郷(読み)しおこごう

日本歴史地名大系 「塩古郷」の解説

塩古郷
しおこごう

白井しらい庄のうち。神崎こうざき神宮じんぐう寺蔵の貞治二年(一三六三)に書写された大般若経奥書により、郷内に内田うちだ(現佐倉市)を含むことがわかり、近世初期塩古村が根古谷ねごや岡田おかだ西御門にしみかど七曲ななまがり(現佐倉市)の四村に分れた。郷域は現八街市中央西部から佐倉市に及び、鹿島かしま川と弥富やとみ川に挟まれた地域を中心とした。前掲の大般若経奥書によれば、貞治二年七月に塩古六所宮に大般若経が奉納された。これは内田弥勒寺の承隆律師や、のち臼井うすい(現佐倉市)の蓮華院(千手院の前身)に移った澄秀をはじめ、世田せた(勢田)栄楽えいらく寺の「密教修学等侶」など、白井庄を中心とする広範な人々によって写経されたものである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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