増・益(読み)ます

精選版 日本国語大辞典 「増・益」の意味・読み・例文・類語

ま・す【増・益】

[1] 〘自サ五(四)〙
数量程度などが多くなる。増加する。ふえる。
万葉(8C後)一七・三九六九「うち靡き 床に臥伏(こいふ)し 痛けくの 日に異(け)に麻世(マセ)ば」
② いっそうすぐれる。まさる。秀でる。
※万葉(8C後)二〇・四四三一「小竹(ささ)が葉のさやく霜夜に七重着(か)る衣に麻世(マセ)る子ろが膚はも」
③ いっそうはなはだしくなる。より以上となる。
※土左(935頃)承平五年二月一六日「ききしよりもまして」
[2] 〘他サ五(四)〙
① 数量・程度などを多くする。ふやす。
※守護国界主陀羅尼経平安中期点(1000頃)一〇「名利に縈ひ纏ふて、嬾惰を増(マス)
源氏(1001‐14頃)胡蝶「色をましたる柳、枝を垂れたる花も」
② まさるようにする。
※能因本枕(10C終)二〇「きんの御琴をいかで人にひきまさんと仰せ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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