増殖重合(読み)ゾウショクジュウゴウ

化学辞典 第2版 「増殖重合」の解説

増殖重合
ゾウショクジュウゴウ
proliferous polymerization

主として塊状重合において,ある条件下で自己触媒的に異常に進行する重合反応.一般に,不溶の重合体が,ポップコーン状に生成して体積が非常に大きくなるのでポップコーン重合ともいう.1901年にI. Kondakowが2,3-ジメチル-1,3-ブタジエンを室温で1年間アンプル中に放置したところ,白色のスポンジ状の重合体が生成していることを認めたのが初例である.以来,ジエン系,モノビニル-ジビニル系,ある種のモノビニル系などについて増殖重合の例が見いだされている.最初,なんらかの理由で高度に橋かけした不溶のポリマーの小塊が生成し,これがモノマーによって膨潤されると同時に分子切断を伴い,フリーラジカル(遊離基)を生成してさらに重合が進行するものと考えられている.場合によっては,きわめて急速に加速された重合が起こり大事に至ることもあるので,工業的にはこの重合が起こらないよう十分な注意が必要である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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